鼻がつぶれていて可愛いイメージはあるけど、実際に飼うとどうなんだろう?
詳しく知りたーい!
そんな疑問を解決していきます!
【初心者限定】シーズーの初めての飼い方をペットショップ店長が徹底解説!
シーズーと言ったら、胴長短足で鼻がつぶれているブサカワ犬の代表的なワンちゃんです。
あの姿で一生懸命走ったり、甘えてくる姿は本当に可愛いですよね。
ユニークな見た目から、昔からの愛好家も多いです。
しかし私がペットショップに勤めていると、こんな悩みを持っている方が非常に多いです。
- シーズーを飼う前に何を知っておくべきかわからない
- 飼い方がわからないから、最後まで飼っていけるか不安
- 心配なことが多くて何が心配なのかがわからない
安心してください!
ワンちゃんを飼う際に「何も心配なことはありません!」と言う人はほとんどいらっしゃいません。
始めは誰でも初心者です。
この記事を読めば、あなたがシーズーを安心して飼える状態になれるよう細かく説明していきますので、最後までご覧になってくださいね!
執筆者紹介
よっしー(@yosy_blog)
こんな私が、ペット業界にいるからこそお話しできる視点でわかりやすく解説します!
初めての飼い方①:シーズーってどんな犬種?
シーズーの名前の由来は?
シーズーは、もともと中国が原産なので中国語が由来です。
シーズーは中国語で「獅子狗」と書きます。読み方は「シーズーゴゥ」。
シーズーの名前は、中国語の読み方が起源だったんです。
ちなみに日本語で訳すと、「獅子」=「ライオン」「狗」=「犬」なので「ライオンのような犬」っていう意味です。
確かに、言われてみればライオンのように見えなくもないですよね。(笑)
参考:狮子狗のピンイン(発音記号)と読み方:中国語の発音インフォ
シーズーの飼育頭数
国際的愛犬団体ジャパンケネルクラブ(犬の登録頭数は国内最多で世界第2位を誇る国際的なケネルクラブ)の2019年犬種別犬籍登録頭数では、シーズーの登録頭数は8,715頭で9位です。
過去の登録頭数データを見ても、常にランキング10位以内に入るほど人気の犬種です。
1999年には、ランキング2位になるほど大人気でした。
参考:犬種別犬籍登録頭数|一般社団法人 ジャパンケネルクラブ
シーズーのペットショップ事情
以前に比べて、シーズーがペットショップに来る数が減っている印象を受けます。
お客様からはこんな声をよく聞きます。
「昔に比べて、シーズーをペットショップで見なくなったよねー」
「シーズーを探しているんですけど全然いないんです、、、」
理由の1つとしては、シーズーを繁殖していたブリーダーが、トイプードルやチワワの繁殖に移行したことが考えられます。
しかし、頭数が少なくなっても、まだまだ人気はあります。
体感的には、おじいちゃん・おばあちゃん世代の方が「シーズーが好き」「シーズーを飼っている」方が多く感じます。
そのため、こんなご年配の方が多いです。
「うちのシーズーは3代目なんですよ。」
「うちは、絶対シーズーじゃないと飼わないんです!」
シーズーをお迎えする方は、「初めてシーズーを飼います!」よりは、「以前シーズーを飼ったことがあります!」「今シーズーを飼ってます!」というリピーターの方が多い印象ですね。
初めての飼い方②:シーズーの特徴は?
続いては、シーズーを飼う上で知っておいて欲しい特徴について解説していきます。
私の経験や飼い主さんの話を踏まえて、特徴を2つご紹介します。
どちらも知っておかないと「こんなはずではなかった、、、」となりかねないので、理解しておいてくださいね。
では、行きましょう!
体臭が強い
シーズーを飼ったら、間違いなく気になるのが体臭です。
シーズーは他犬種と比べても、体臭がトップクラスで強いです。
よく飼い主さんが言うのはこんなニオイ。
「食べ物を発酵させたニオイがする」
「納豆のニオイがする」
「鼻をつく刺激臭がする」
慣れない方は、このニオイを嗅ぐと鼻を抑えてしまうかもしれません。(笑)
お客様の中でも、シーズーの体臭がイヤで飼うのを諦めた方もいらっしゃいます。
ちなみに、体臭の原因はこんな感じです。
- 鼻がつぶれているので、フードを食べた後など顔周りが汚れやすい
- 耳が折れているので、耳の中が汚れやすい
- もともと体が脂っぽい
シーズーを飼う以上、避けては通れない特徴です。
しかし、ケア用品などでお手入れを定期的にしてあげれば、ある程度は予防することができます。
シーズーは皮膚病などにもなりやすいので、トラブルになる前に日頃からお手入れをしてあげてくださいね。
毛が抜けづらい
シーズーは、いかにも抜けそうなフワフワな毛ですが、毛が抜けづらいです。
どれぐらい抜けないかというと、本当にほとんど抜けません。
ブラッシングでお手入れすると、少し抜ける程度です。
ちなみに、毛が抜けるワンちゃんを飼うとこんな悩みが出てきます。
- 抱っこしたらビッシリ洋服に抜け毛がつく
- つねに床が毛だらけになる
- 外出するときは、コロコロ(掃除ローラー)が欠かせない
- 食器や食べ物に抜け毛がつく
- 抜け毛が部屋の中でただよう
想像するだけで、イヤな顔をする方が多いんじゃないでしょうか?
でも安心してください。
シーズーを飼ってもこんな悩みはほぼありません!
お母さんの笑顔が目に浮かびますね。(笑)
ただし、デメリットもあります。
トリミングサロン(ワンちゃんの美容院)に行く必要があります。
毛が抜けないぶん、放っておくと毛がずっと伸び続けます。
ちなみに、トリミングのポイントはこんな感じ。
- 1回7,000〜8,000円のカット代がかかる
- 1ヶ月〜1ヶ月半に1回はカットに行く
- 自分でカットもできるが、手間がかかる
カット代は地域にもよりますが、人間よりかかります。(笑)
毛は抜けませんが、シーズーを飼うなら「維持費」と「お手入れの手間」がかかるので、覚えておいてくださいね。
初めての飼い方③:シーズーの性格は?
続いては、シーズーを飼う上で知っておいて欲しい性格を解説します。
もちろん、性格には個体差があるので「絶対この性格だ!」とは言い切れませんが、似たような性格はあります。
100頭以上のシーズーを見てきた私の経験や飼い主さんのお話から、共通する性格を2つご紹介します。
どちらも知っておけば、シーズーを飼った後の生活がイメージしやすくなるので、覚えておいてくださいね。
では、行きましょう!
こだわりが強い子が多い
シーズーは、自分のこだわりが強い子がとても多い印象です。
ペットショップにいる子犬の時期から、けっこう感じますね。
しかし、こだわりが強すぎるがあまり困っている飼い主さんもかなり多いんです。
飼い主さんから、こんな悩みをよく聞きます。
「飼い主の言うことを聞かなくて困っている、、、」
「遊んでいる最中に吠えられる、、、」
「気に入らないことがあると噛んでくる、、、」
ワンちゃんが「自分が1番だ!」「何をしても許される!」と思い込んでしまうと、このような問題行動に発展してしまいます。
例えばこんな間違ったしつけをする飼い主さんがよくいらっしゃいます。
間違ったしつけ
- 吠えたらフードをあげてしまう
- イタズラをしても許してしまう
- 留守番をさせずに、つねに誰かがワンちゃんの近くにいてしまう
- ワンちゃんが、やりたいようにさせてしまう
このように甘やかしすぎると、飼い主さんを自分より下に見るようになったり、言うことを聞かなくなる可能性があります。
「あのとき、甘やかさなければよかった、、、」
「もっと厳しくしつければよかった、、、」
これまで後悔する飼い主さんを、私は何度も見てきました。
しつけができない飼い主さんの傾向は、何でもかんでも許してしまうことです。
ダメなものはダメ、イイものはイイ、を教えるためにメリハリのあるしつけをしてくださいね。
フレンドリーな子が多い
私はこれまで100頭以上のシーズーを見てきましたが、フレンドリーな子がとても多いです。
ペットショップでも、他のワンちゃんと仲良く遊べたり、積極的に自分から遊びに誘う様子もよく見られます。
実際の飼い主さんの声はこんな感じ。
「うちの子は、誰が触っても気にしないんです。」
「うちの子は、触って欲しくて自分から近づいていくんです。」
「うちの子は、ほとんど吠えることがないんです。」
私のお客様や飼い主さんがお店に遊びにきてくれますが、他人や他のワンちゃんに吠える子はほとんど見たことがありません。
しかし、フレンドリーな性格とはいえ、子犬のうちから慣れなければ、人を怖がったり吠えたりするようになります。
なので、子犬のうちから様々な刺激に慣れさせる必要があります。
子犬のうちに経験しておいて欲しいことは下の通りです。
- 散歩は必ずいく
- 他人に触ってもらう
- パピー教室に参加する
- 公園やドッグランなどに行くようにする
「うちの子は他の子と仲良くできない、、」と聞くことがありますが、子犬の頃に他人や他のワンちゃんとの接し方がわからなければ、仲良くできないのは当然です。
ワンちゃんは、自分だけでは散歩にも行けませんし、他人に触ってもらうこともできません。
シーズーの社会性を身につけるために、しっかりと飼い主さんが管理をしてくださいね。
初めての飼い方④:シーズーの飼い方ポイント
最後に、シーズーを飼っていく上で注意して欲しいポイントを2つ解説します。
どちらも、シーズーと飼い主さんに負担がかからず、お互いが気持ちよく生活していくためのポイントなので、覚えておいてくださいね。
では、行きましょう!
日本の環境が苦手!
あまり知られていませんが、シーズーの体質は日本の環境に適していないんです。
もともとシーズーは、中国のチベットが原産と言われています。チベットは、標高が高く気温も低い乾燥した地域です。
しかし、日本は「高温多湿」の環境で、シーズーの原産地とは真逆の環境なんです。
なので、シーズーを飼ったら特に以下のことに気をつけてください。
- 暑さに弱いので、熱中症になりやすい
- 湿気に弱いので、皮膚病になりやすい
熱中症になりやすい
シーズーは暑い環境が大の苦手です。
とくに子犬やシニア犬の時期は、体温調節がうまくできず熱中症になりやすいんです。
そのため、暑さへの対策は万全にしましょう。
実践して欲しい暑さ対策はこんな感じです。
暑さ対策
- 7月〜9月までは必ずクーラーをつける
- 夏場の散歩は朝や夜などの涼しいタイミングで行く
- 夏場は毛を短くカットする
- 夏場は激しい運動を控える
- いつでも新鮮な水を飲める環境を作る
熱中症は対策すれば予防できますが、最悪の場合命に関わることもあります。
シーズーは、暑さに弱いと言うことを必ず忘れないでくださいね。
皮膚病になりやすい
もともと、シーズーは他犬種に比べて皮膚病になりやすいワンちゃんです。
さらに、シーズーは「多湿」の環境に非常に弱いので、とくに湿度が高くなる6月〜9月は要注意ですよ。
皮膚病にも種類はありますが、なりやすいのはこんな皮膚病。
- カビが原因の真菌
- 細菌が原因の皮膚炎
- 化膿が原因の膿皮症
どれも治療をすれば治りますが、対策をしないと慢性的に皮膚病になる可能性もあります。
なので、トラブルになる前にやって欲しい対策はこんな感じ。
皮膚病対策
- 月に1回はシャンプーをする。場合によっては2週間に1回。
- とくに夏場はブラッシングを毎日行う
- 夏場は毛を短くカットする
- 適切な湿度を保つ。夏場は50%前後が理想。
- 清潔な環境を保つ
どれも基本的なことですが、意外とできてない飼い主さんも多いです。
皮膚病は定期的なお手入れやケア用品である程度予防することができます。
日頃から健康な状態をよく観察して、トラブルになる前に対策してあげてくださいね。
肥満に気をつけて!
シーズーは食欲旺盛な子がとても多く肥満になりやすいワンちゃんです。
ペットショップでも、フードをあげるとあっという間に食べてしまいます。
私は5年間ペットショップに勤めてますが、「シーズーがフードを食べなくて困った、、、」という経験はほとんどないですね。
ただ、フードを食べてくれるのは良いことなのですが、「食べすぎている」シーズーちゃんがかなりいらっしゃいます。
飼い主さんからよく聞く声はこんな感じ。
「うちの子は、人のご飯が好きなんです。」
「うちの子は、あげた分だけ食べちゃうんです。」
「病院で先生に太り過ぎと言われました、、、」
個人的に「大丈夫かな?」と感じるのは、ワンちゃんが人の食べ物を食べて太っても、まったく問題ないと思っている飼い主さんが多いことです。
もちろん、それも1つの飼い方なので「すべて悪い!」というつもりはありません。
ただ、ここで考えて欲しいのが、肥満になるデメリットです。肥満のデメリットは下の通り。
肥満のデメリット
- 椎間板ヘルニアになり下半身が動かなくなる
- 糖尿病になり他の病気にかかりやすくなる
- 心臓病にかかり体の負担が大きくなる
- 呼吸器に負担がかかり息がしづらくなる
- 関節に負担がかかり歩けなくなる
「肥満は問題ない!」と思われがちですが、これだけ深刻なデメリットがあるんです。
厳しい意見を言うようですが、ワンちゃんは勝手に肥満になりません。
飼い主さんがワンちゃんを肥満にさせているのです。
体重に合ったフードの量、適度な運動量、これを意識するだけで肥満はほとんど予防できます。
ワンちゃんにツラい思いをさせないためにも肥満対策は日頃から行うようにしてあげてくださいね。
【初心者限定】シーズーの初めての飼い方をペットショップ店長が徹底解説!まとめ
以上が、「【初心者限定】シーズーの初めての飼い方をペットショップ店長が徹底解説!」の内容になります。
シーズーは体臭が強かったり、日本の環境に弱いなど、飼いづらい一面もありますが、性格は穏やかで初めて飼う方でもとても飼いやすい犬種です。
シーズーの特徴や性格をしっかり理解した上でお家にお迎えするようにしましょう。
この記事をご覧になって、シーズーのことを少しでもわかってもらえたら嬉しいです。
あなたが、ワンちゃんとの幸せなペットライフを過ごせますように
他にも個人的にオススメなワンちゃんの用品もご紹介しているので興味があれば参考にしてくださいね!