昔から日本で飼われているイメージはあるけど、実際に飼うとどうなんだろう?
詳しく知りたーい!
そんな疑問を解決していきます!
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柴犬の飼い方をイヌ初心者向けにペットショップ店長が徹底解説!
柴犬といえば「ガッチリした体つき」に「シュッとしたりりしい顔」が特徴的ですよね。
子犬のうちは、フワフワな毛をしていて、体つきも丸っこく愛くるしい見た目をしています。
ペットショップでも、すぐに家族が決まってしまうことも多いです。
しかし私がペットショップに勤めていると、こんな悩みを持っている方が非常に多いです。
- 柴犬を飼う前に何を知っておくべきかわからない
- 飼い方がわからないから、最後まで飼っていけるか不安
- 心配なことが多くて何が心配なのかがわからない
安心してください!
ワンちゃんを飼う際に「何も心配なことはありません!」と言う人はほとんどいらっしゃいません。
始めは誰でも初心者です。
この記事を読めば、あなたが柴犬を安心して飼える状態になれるよう詳しく説明していきますので、最後までご覧になってくださいね!
執筆者紹介
よっしー(@yosy_blog)
こんな私が、ペット業界にいるからこそお話しできる視点でわかりやすく解説します!
初めての飼い方①:柴犬ってどんな犬種?
まずは、柴犬を飼う上で知っておいて欲しい知識を解説していきます。
では、いきましょう!
柴犬の名前の由来
皆さんも1度は見たことがある柴犬ですが、柴犬の名前の由来ってご存知ですか?
諸説ありますが、よく言われるのは3つです。
- 昔の言葉で「柴」=「小さい」という意味だったため、柴犬(小さい犬)と名付けられた。
- 狩りの際、柴の藪(やぶ)をかき分けていく姿から、柴犬と名付けられた。
- 毛色が芝の枯れた色に似ているから、柴犬と名付けられた。
確かにどの理由も、それっぽく見えますよね。
名前の理由はどうであれ、由来がわかると「柴犬」への愛着がさらに湧いてきますよね。
柴犬の飼育頭数
国際的愛犬団体ジャパンケネルクラブ(登録頭数は国内最多で世界第2位を誇る国際的なクラブ)の2022年(1月〜12月)犬種別犬籍登録頭数では、柴犬の登録頭数は137犬種中”8,568頭”で9位です。
ちなみに、2022年の日本犬の登録頭数がそれぞれ「秋田犬:474頭」「甲斐犬:106頭」「四国犬:72頭」「北海道犬:53頭」と考えると、柴犬の人気がダントツなのがわかります。
ただし、柴犬の登録は「日本犬保存会」(日本犬の調査・研究・保護・繁殖を目的とする公益社団法人)と言う団体に登録するのが主流になっています。
「日本犬保存会」の柴犬の2021年の犬籍登録頭数は”21,511頭”なので、実際に柴犬を飼っている飼い主さんはかなり多いことがわかりますね。
参考:2022年(1月〜12月)犬種別犬籍登録頭数|年間犬籍登録頭数|公益社団法人 日本犬保存会
柴犬のペットショップ事情
「トイプードル」や「チワワ」の人気には敵いませんが、柴犬の人気はまだまだあります。
ペットショップでのお客様の声はこんな感じですね。
- あっ、柴犬がいる!
- やっぱり柴犬が1番だな!
- 柴犬の日本の感じが好き!
柴犬がペットショップにいることに喜ぶお客さんが、他犬種に比べて多い印象があります。
「日本を代表する柴犬」というイメージで親近感がわくのかもしれませんね。
実際、お客様の中でもこういう方が多いです。
- 家は代々、日本犬しか飼ってないんです!
- 旦那は、柴犬じゃないと犬を飼わないって言うんです!
- おじいちゃんが柴犬を飼いたいって言うんです!
とくにご年配や男性の方が「日本犬」や「柴犬」に強いこだわりを持ってる方が多い印象ですね。
あなたの周りにも、そう言う方が1人くらいいらっしゃるのではないでしょうか?
初めての飼い方②:柴犬の特徴は?
続いては、柴犬を飼う上で知っておいて欲しい特徴です。
柴犬を飼った後に、「こんなはずではなかったのに...」と思わないように頭の中に入れておいてくださいね。
では、解説していきます!
毛がものすごく抜ける
柴犬は、毛がものすごく抜けます。
毛の抜ける量は全犬種トップクラスです。
「どんな感じで毛が抜けるか?」と言うとこんな感じです。
ブラッシングをやってもキリがないぐらい抜けます。
さらに、1年に2回ある換毛期(春から夏にかけてと秋から冬にかけて)では倍以上抜けます。
するとこんな悩みがでてきます。
- 抱っこしたらビッシリ洋服に抜け毛がつく
- つねに床が毛だらけになる
- 外出するときは、コロコロ(掃除ローラー)が欠かせない
- 食器や食べ物に抜け毛がつく
- 抜け毛が部屋の中でただよう
玄関や外で飼う場合は、そんなに気にはなりませんが、家の中で柴犬を飼う場合は「大量の抜け毛」と生涯付き合わなければなりません。
抜け毛を気にしない人なら大丈夫ですが抜け毛に対して抵抗がある人は、柴犬は絶対にオススメしません。
ただし、抜け毛は飼い方次第で量を減らせるので、抜け毛問題によるストレスを最小限にすることができます。
例えばこんな対策ですね。
抜け毛が気になる方は、対策することである程度予防できるので、抜け毛とうまく付き合う工夫をしましょう。
意外に大きくなる
柴犬は、成犬時の平均体重は”10Kg”前後にもなります。
飼い主さんの中には、体重が”15Kg”を超える柴犬を飼ってる方もいらっしゃいました。
よく聞く飼い主さんの声はこんな感じですね。
- こんなに大きくなると思いませんでした(笑)
- 意外と大きくなって大変です...
- 小さくなると説明されたけど大きくなった...
柴犬を飼う際は「ペットショップ」や「ブリーダー」で、子犬を飼う方は多いと思います。
それこそ、子犬の柴犬の体重は”2〜3Kg”程度なので、小さく飼いやすいイメージを持つかもしれません。
しかし、初めて柴犬を飼う方は、成犬時の姿が想像できないので、成犬になっても小さいままのイメージで飼ってしまう方が多いです。
ですので、柴犬を飼う前に必ず下の項目は確認してください。
- 柴犬が10kgを超えても家で飼えるか?
- 柴犬が10kgを超えても「イメージと違った...」とならないか?
- 緊急時に10kgの柴犬がいても対応できるか?
- 10Kgの柴犬を病院に連れて行けるか?
- 10kgの柴犬と喜んで散歩に行けるか?
上記は”10Kg”を想定していますが、もっと体重が大きくなる柴犬も全然います。
柴犬を飼うなら、体重が大きくなることを前提にしてください。
柴犬を飼った後に「イメージと違ったから飼うのを止める」なんてことはできません。
柴犬がどんなに大きくなっても「最後まで面倒を見る環境が整えられるか?」を必ずイメージしてくださいね。
散歩は必須
柴犬は、もともと猟犬です。
昔は飼い主と一緒に、ウサギや鳥を狩るために山の中を駆け回っていた歴史があります。
ですので、柴犬を飼うなら「かなりの運動量」が必要となります。
柴犬の成犬で、最低限やって欲しいのはこれぐらいの運動量です。
- 1週間で6〜7日は散歩に行くようにする
- 1日に1時間程度の散歩をする
- 散歩に行けない日は、家の中で運動をさせる
ただし「年齢」や「健康状態」によって、散歩の回数や時間を減らしたりするなど、無理のないように調節してあげてください。
わざわざ、雨の日や台風の日に散歩に行く必要はありませんが、外に連れて行く機会を多くしてあげてください。
家の中でも運動はできますが、散歩に行かないとこんなデメリットがあります。
散歩に行かないデメリット
- 他人との接し方がわからなくなるので吠えやすくなる
- 他のワンちゃんとの接し方がわからないので吠えやすくなる
- 車や音などの刺激に過剰に怖がってしまう
- 運動不足で家のものを壊したりする
- 運動不足のストレスで体調をくずす
とくに、柴犬は繊細な性格の子が多いので「体調をくずしたり」「物に八つ当たりする」ケースが多いです。
柴犬にとって、散歩に行かなかったり運動量が少ないことは悪影響しかありません。
柴犬を飼う際は、十分な運動量を確保する環境を必ず作ってあげてくださいね。
初めての飼い方③:柴犬の性格は?
続いては、柴犬を飼う上で知っておいて欲しい性格です。
柴犬の性格は、その子によって個性はありますが似たような傾向はあります。
私が飼い主さんのお話を聞いたり、ペットショップに勤めて気づいた性格をご紹介します。
どれも知らないと、「飼う前のイメージと違う...」なんて事になりかねないので、覚えておいてくださいね。
ではいきましょう!
自立心が強い
柴犬は自立心が強く自分をハッキリ持っています。
子犬の時期は「かまってちゃん」が多いですが、成犬になるとわかりやすく「自立心」が出る子がけっこういます。
飼い主さんのお話を聞くとこんな子が多いです。
- うちの子は、いい子にお留守番できます。
- うちの子はいつもマイペースなんです。
- うちの子は、人にベッタリせずいつも1人で過ごしてます。
成犬になって落ち着いてくると「ずっと飼い主のそばにくっついていたい!」より「1人でいても気にしないよ!」の印象が強いです。
どちらかと言うと「ネコの性格」に近いかもしれません。
当然、成犬になっても甘えん坊な子もいますけどね。(笑)
ちなみに自立心が強いと、こんなメリットがあります。
- 1人でいても気にしないので留守番が得意
- つねに構う必要がないので飼い主のペースで飼える
- 執着心が少ないのでワガママが少ない
なので、「ガッツリ飼い主に甘えるワンちゃんがいい!」と言う人よりも、「飼い主と適度な距離感を持てるワンちゃんがいい!」と言う方は、柴犬がオススメです。
ただし、しつけで甘やかしてしまうと「ただ飼い主の言うことを聞かないワンちゃん」になってしまうリスクもあるので、しつけは厳しくするようにしましょう。
警戒心が強い
家族の人は大丈夫だけど、他人に心を許さない柴犬がとても多いです。
飼い主さんのお話を聞くとこんな感じですね。
- うちの子は、自分から他人や他の犬に近づかないんです。
- 人にさわられても、手を舐めたりせず距離感を保ちます。
- 相手に積極的に来られると歯を剥き出しにします。
もともと猟犬だったため、飼い主に忠実で警戒心が強い名残があるのかもしれませんね。
私のお客様でも、子犬の時期はフレンドリーですが、成犬になると警戒心が強い柴ちゃんが多いです。
お店に遊びにきても、そっぽを向かれることが多々あります。(笑)
まだそっぽを向かれるぐらいならいいのですが、警戒心が強すぎるとこんなデメリットがあります。
警戒心が強いデメリット
- 他人に吠えて人に近づけられない
- 他のワンちゃんに吠えて犬友達ができない
- 噛み付いてケガをさせてしまう
- ドッグランや行園などの公共の場所で遊べない
- ストレスがかかり体調をくずす
ワンちゃん自身もかわいそうですが、何よりも他人に迷惑をかけてしまう可能性が大きいです。
しかも、ヒドい場合は大きな事故につながってしまうケースもあります。
ですので、「子犬のうちからいろんな人に触ってもらう」「他のイヌに積極的に会わせる」など、柴犬の警戒心を弱くしてあげることが重要です。
問題行動が起きる前に、飼い主さんが予防できる環境を作ってあげてください。
スキンシップが苦手
柴犬は、積極的にさわられるのが苦手な子が多いです。
飼い主さんのお話を聞くとこんな子が多いです。
- うちの子はずっとさわられると逃げるんです。
- うちの子は手を出すと噛んできます。
- 触ろうとすると、うなってきます。
もともと狩猟犬で自立心が高いため、必要以上のスキンシップを好む柴犬は少ないです。
ですので「柴犬を飼ったらフワフワな毛でモフモフしたい!」と思っている方は、柴犬に嫌われてしまうかもしれません。
しかし、飼い方次第では、ある程度スキンシップが得意な性格にすることもできます。
それが、こんなしつけですね。
- 子犬の頃から体をさわられる習慣をつける
- 子犬の頃からいろいろな人にさわってもらう習慣をつける
- 体をさわらせてくれたら褒めるしつけをする
人にさわられることに慣れておいて損はないので、試してみる価値はありです。
しかし、スキンシップが苦手な性格もその子の個性なので、そのまま受け入れてあげるのも1つの飼い方です。
無理やり慣れさせようとしすぎて、余計なストレスを与えてしまうリスクがあることも忘れないでください。
大切なのは『ワンちゃんがどうやったら幸せに生活できるか』です。
飼い主さんは自分よがりになりすぎず「ワンちゃんファースト」の気持ちで考えてあげてくださいね。
初めての飼い方④:柴犬の飼い方ポイント
最後に、柴犬を飼う上で気をつけて欲しい飼い方のポイントです。
柴犬を飼っている方でこの2つのポイントで悩まれる方は、かなり多いです。
柴犬を飼った後に「想像していたのと違った...」と、ならないために覚えておいてください。
では、行きましょう!
環境の変化に弱い
柴犬は、新しい環境が苦手な子がかなり多いです。
とくに、初めてお家にお迎えした後、体調が悪くなる話はよく聞きますね。
お家にお迎えした後によく出る症状は、こんなことが多いです。
- 元気がなくなる。
- フードを食べなくなる。
- 軟便や下痢になる。
- 嘔吐をする。
正直、これらの症状は柴犬に限らず、お家にお迎えしたばかりのワンちゃんすべてに出やすいです。
しかし柴犬には分かりやすく症状が出る子が多いです。
新しい環境になれば、少なからずワンちゃんにストレスはかかります。
そのため新しい環境のストレスを最小限にしてあげることが大切です。
ちなみに、ストレスを減らす方法はこんなのがあります。
新しい環境でストレスを減らす方法
- 新しい環境になったら1週間はサークルの中に入れておく
- ずっと抱っこをしない
- ワンちゃんのそばにいて構いすぎない
- 1人になれる時間を作ってあげる
ただ、初めてイヌを飼う方はお迎えした後、浮き足立ってしまい上記と真逆のことをやりがちです。
しかも皆さんがお迎えすることが多い子犬の時期は、本当に体調をくずしやすいです。
体調をくずせば、動物病院にも行かなければなりませんし、ワンちゃんにも飼い主にも負担が大きくなります。
とくに、柴犬は環境の変化に弱いので、しっかりと対策をしてあげてくださいね。
思っているより飼うのが大変
ペットショップで柴犬を飼いたいお客様がよくいらっしゃいますが、柴犬に対してのイメージが「ポジティブ」な方が多いです。
例えばこんな声が多いです。
- 柴犬は飼いやすいイメージがある!
- 柴犬は賢いから飼いやすい!
- 柴犬は日本犬だから飼うのがラク!
柴犬は、昔から日本で飼われていたため馴染みがあり、飼いやすいイメージが定着しています。
しかし、実際に飼おうと思うとそんなことはありません。
私が柴犬を欲しいお客様に対して、必ず言うのはこの言葉です。
柴犬は思っているより飼うのが大変ですけど、本当に最後まで飼えますか?
私が、柴犬を飼いたいお客さんに必ず確認する項目はこんな感じです。
- 体重は10kgを超える子が多いけど最後まで飼える?
- 食費は月1万円以上かかるけど維持費は大丈夫?
- 毛がとんでもない量抜けるけど付き合っていける?
- 散歩はほぼ毎日必要だけど行ける?
- 介護が必要になったとき体重10Kgの子を病院に連れて行ける?
これだけ聞くと脅しているように聞こえますよね。(笑)
しかし「事実」です。
これを聞いた上で「どうしても柴犬が飼いたいんです!」という、強い気持ちがある方なら柴犬を飼っても大丈夫です。
ただ、上記の項目を見て「無理そうだな...」と少しでも感じたら柴犬は絶対に諦めた方がいいです。
柴犬を飼うことは、あなたが思っているより本当に大変です。
柴犬を「イメージ」で飼うのではなく、現実的に飼えるかどうかで必ず検討してくださいね。
柴犬の飼い方をイヌ初心者向けにペットショップ店長が解説します!まとめ
柴犬は、昔から日本に馴染みがある犬種ですが、もともと猟犬です。
他の犬種にはない魅力がある反面「運動量が多い」「繊細な性格」など、気にかけなければならない面も多くあります。
何度も言いますが柴犬は小型犬の中でもトップクラスで世話が大変です。
安易な気持ちでお迎えするのだけは絶対にやめましょう。
柴犬の特徴・性格をしっかりと理解した上で、本当にお家にお迎えするかどうかを検討してくださいね。
この記事をご覧になって、柴犬のことを少しでもわかってもらえたら嬉しいです。
あなたが、ワンちゃんとの幸せなペットライフを過ごせることを応援してます。
他にも個人的にオススメなワンちゃんの用品もご紹介しているので興味があれば参考にしてくださいね!