必要な道具とかは何があるんだろう?
自宅のシャンプーは難しそう...
詳しく知りたーい!
そんな疑問を解決していきます!
愛犬の自宅でのシャンプー方法をペットショップ店長が徹底解説します!
「ワンちゃんを自宅でシャンプーしたい!」と思う方は多いのではないのでしょうか?
自宅でシャンプーをしたいと感じる場面は結構あります。
例えばこんなケース。
「うちの子の体臭がちょっと気になるなー」
「散歩に行ったら体が汚れちゃった」
「ウンチが足やお尻についちゃった」
すぐにトリミングサロンにお願いできればいいですが、サロンの予約が埋まっていたり場所が遠かったりと、現実的に難しいことの方が多いです。
そんなときに自宅でシャンプーができれば、愛犬をすぐに清潔に保てるし、飼い主さんもサロンに行く手間や時間が省けます。
しかし、私はお客様や飼い主さんの話を聞いてこんな方が多いのに気づきました。
- 道具を揃えるのが面倒臭い
- シャンプーのやり方がわからない
- 自宅のシャンプーは大変そう
「自宅でシャンプーができればいいけど、道具を揃えたり、やり方がわからないから大変そう!」という方がかなりいらっしゃいます。
安心してください!
この記事を読めば、あなたが愛犬のシャンプーを自宅でできるように細かく説明していきますので、最後までご覧になってくださいね!
執筆者紹介
よっしー(@yosy_blog)
こんな私が、ペット業界にいるからこそお話しできる視点でわかりやすく解説します!
犬のシャンプーに必要な道具は?
始めに、自宅のシャンプーでどんな道具が必要なのかをご紹介します。
様々な道具がありますが、最低限あった方がいいのはこんなのです。
1つづつ簡単な説明と、使い方を解説していきます!
犬用シャンプー・リンス
シャンプーは皮脂や汚れを落とすために使います。
犬用シャンプーにも乾燥肌用や脂性肌用などがあるので、愛犬にあったシャンプーを選びましょう。
リンスは乾燥や摩擦のダメージを保護する役割があるので、毛玉の予防や毛の痛みをやわらげることができます。
リンスを使うと、毛通りがよくなりブラッシングの負担を減らせるだけでなく、愛犬の被毛をより健康に保つことができるのでオススメですよ。
「シャンプーとリンスは種類がありすぎて何を買えばいいのかわからない!」と言う方は、それぞれ詳しく解説しているのでぜひどうぞ。
スリッカーブラシ
シャンプーをする前とドライヤーで乾かすときに使います。
シャンプー前に使うことで、毛玉や毛のからまりをなくします。
毛の引っ掛かりがなくなるので、毛を乾かしやすくする効果がありますよ。
ドライヤーで毛を乾かすときにスリッカーを使えば、毛玉の予防と皮膚病対策にもつながります。
注意ポイント
スリッカーを使わずに、手ぐしや自然乾燥をする方がいらっしゃいますがオススメしません。毛の根本まで乾かずに、毛玉の原因や皮膚トラブルにつながります。スリッカーを必ず使いましょう!
「どんなスリッカーを買えばいいか分からない!」と言う方は下の記事で詳しく解説しているのでよかったらどうぞ。
ドライヤー
毛を乾かすときに使います。
もちろん人用のドライヤーでも乾かせますが、犬用のドライヤーは「犬の毛を乾かすために作られたドライヤー」なので効率よく乾かせます。
「自宅のシャンプーをもっとやりやすくしたい!」方は、飼っても損はないと思います。
「そこまでしなくていいかな、、、」という方は、人用のドライヤーで大丈夫です。
中には、ドライヤーとブラッシングが同時にできる「ドライヤーブラシ」があったりするので、そっちを使うとさらに便利ですよ。
ドライヤークリップ
体を乾かすときに使用します。
ドライヤーだけでもできなくないですが、片手がふさがってしまい、ワンちゃんの体を乾かすのに時間がかかってしまいます。
2人がかりで乾かすなら問題ありませんが、難しい場合はドライヤークリップを使うと安心です。
ドライヤークリップがあればドライヤーを固定できるので、1人でもブラッシングをしながら効率よく体を乾かせますよ。
コームブラシ(あると便利)
毛玉の有無の確認やブラッシングの仕上げに使います。
写真のコームは粗目と細目のタイプなので、ワンちゃんの毛量や毛の引っ掛かりに応じて、使い分けることができます。
必須ではないですが、見た目ではわかりづらい毛玉を見つけたり、顔周りなどの細かい場所の毛先を整えるのに使えるので、1本あると便利ですよ。
「どのコームブラシ買えば分からない!」と言う方は、コームが必要な犬種や使い方も下の記事で詳しく解説しているのでよかったらどうぞ。
タオル(できれば吸水速乾性のもの)
洗った体を拭くのに使用します。
人用のタオルでも問題ありませんが、吸水速乾性に優れたものを使うとタオルドライがグッと楽になります。
ドライヤーで乾かす時間が大幅に短縮できて、愛犬の負担も減らせるのでオススメです。
よく使われてるのは「マイクロファイバー素材」や「合成セーム素材」(水泳選手がよく使うタオル)のものですね。
愛犬用のタオルがあれば人用と分けることができるので、衛生的にもいいですよ。
正しい犬のシャンプー方法
続いては、ワンちゃんのシャンプーのやり方を解説していきます。
正しい順番と方法でやらないと、愛犬に余計なストレスや負荷をかけてしまいます。
スムーズにシャンプーをして短時間で終わらせるためにも、ぜひ覚えてくださいね。
step
1道具の準備
シャンプーをやる前に必要な道具はあらかじめ準備しておくと安心です。
シャンプー中やシャンプーが終わった後に、必要なものがなかったりするとバタバタして慌ててしまいます。
すると、ワンちゃんにも不安を感じさせてしまいますし、思わぬ事故につながる可能性もあります。
使う道具は把握して、必要なときにすぐに使えるように、わかりやすい場所に置いておきましょう。
step
2ブラッシング(下準備)
スリッカーやコームを使ってブラッシングをします。
毛のからまりや毛玉をほどいて無くすことが目的です。
ちなみに、ブラッシングをすることでこんなメリットがあります。
ブラッシングのメリット
- シャンプー前に皮膚に異常がないか確認できる
- 毛の引っかかりがなくなり、シャンプーがしやすくなる
- 毛玉がなくなり、スムーズにドライヤーで乾かすことができる
- シャンプー後の毛玉をできにくくする
しっかりと毛の根本から毛先に向かって、全身をブラッシングしてあげてください。
とくに毛玉ができやすい、手足の付け根、耳まわり、お尻まわり、などは重点的にやるといいですよ。
よく質問されるスリッカーの持ち方ですが、柄の部分を握りしめるのではなく、ペンを持つ感じで持ってください。
すると、力が入りすぎずにブラッシングができます。
スリッカーを肌に強く当てると傷がつくので、肌に平行になるように優しく動かしてくださいね。
注意ポイント
ブラッシングを面倒くさがってやらない人が多いですが、やるかやらないかで毛玉のできやすさや作業時間が2倍ほど変わります。必ずやるようにしましょう!
step
3予洗い
ブラッシングが終わったら、予洗いをしていきます。
いきなりシャンプーで洗うのではなく、予洗いで落とせるホコリや汚れなどを取り除きます。
あらかじめ汚れを落としておくと、シャンプーの効果を最大限に発揮することができますよ。
予洗いをする際に気をつけて欲しいポイントはこんな感じです。
予洗いポイント
- お湯の温度は36〜38度のぬるま湯にしましょう
冷たすぎたり熱すぎるとワンちゃんに負担がかかってしまいます。温度を確認してからシャワーをしてください。
- お湯をかける順番は足先→お尻→胴体→首→頭の順にしましょう
いきなり頭からシャワーをかけるとワンちゃんがビックリします。足先から少しづつお湯をかけてあげてください。
- シャワーのヘッドは地肌に密着するように当てましょう
水圧は弱目の方がワンちゃんは驚きづらいです。ヘッドにタオルなどを巻くと、水量を変えずに水圧を弱くできるのでオススメです。
このポイントを抑えれば、愛犬の負担を抑えた上でスムーズに予洗いができますよ。
注意ポイント
顔まわりを洗おうとすると嫌がるワンちゃんは結構います。そういう子はスポンジを使ってあげると洗いやすいことが多いです。ぬらしたスポンジをゆっくり顔に当ててあげましょう!
step
4シャンプー
予洗いが終わったらシャンプーをしていきます。
シャンプーを使って予洗いで取りきれなかった汚れを落とします。
シャンプーで気をつけて欲しいポイントは下の通りです。
シャンプーのポイント
- シャンプーはスポンジで泡立てるようにしましょう
ワンちゃんに直接シャンプーをつけて泡立てることもできますが、皮膚や毛に余計なダメージを与えるリスクがあります。スポンジで泡立てると顔まわりも洗いやすくなるのでラクですよ。
- 指の腹でマッサージをするように優しく洗いましょう
ワンちゃんの皮膚はデリケートなので、爪を立てて洗うと傷つける恐れがあります。力を入れすぎず優しくがコツです。
全身をくまなくシャンプーで洗ってください。
とくに、足の裏、耳、顔まわりは、洗えているようで洗えていないことが多いので入念に洗いましょう。
注意ポイント
あまり知られていませんが、シャンプーは原液を薄めてから使ってください。使用方法にも、○倍に薄めてから使ってくださいと表記がある物がほとんどです。皮膚を痛める原因にもなるので気をつけましょう!
step
5すすぎ
全身をシャンプーしたらすすぎをします。
すすぎのポイントはこんな感じです。
すすぎのポイント
- 頭→首→胴体→お尻→足先の順ですすぎましょう
上から下へお湯が流れるようにすることで、洗い残しを減らすことができます。
- シャワーのヘッドは地肌に密着するように当てましょう
地肌にヘッドを当てることで、毛の根本に残ったシャンプーまで洗い流すことができます。
すすぎをしっかり行わないと、シャンプーが毛に残り皮膚病やかゆみの原因になるので念入りに行いましょう。
step
6リンス
シャンプーをすすぎ終わったらリンスをつけていきます。
シャンプーと違って泡立てる必要はないので、毛になじませるようにつけていきましょう。
リンスを使うと、毛通りがよくなりブラッシングの負担を減らせるだけでなく、愛犬の被毛をより健康に保つことができるので使うようにしましょう。
リンスをつけ終わったら、シャンプーと同じようにすすぎを入念にするのを忘れないでくださいね。
注意ポイント
リンスもシャンプーと同じで原液を薄めてから使ってください。使用方法に正しい使い方が載っているので必ず確認するようにしましょう!
step
7タオルドライ
すすぎが終わったら、タオルドライをします。
実は、このタオルドライが非常に重要です。
タオルドライをするかしないかで、ドライヤーの乾かし時間が2倍ぐらい変わります。
まずは、乾いたタオルでワンちゃんの全身をしっかり拭いてあげてください。
人間用のものでもいいですが、吸水速乾性に優れたタオルだと楽ですよ。
とくに、耳、首まわり、顔まわりは乾きづらいので入念に拭きましょう。
タオルドライで、できる限り水気をとっておくことが早く乾かすポイントですよ。
注意ポイント
タオルで毛を必要以上にワシャワシャすると毛玉の原因になります。タオルを押し当てるように乾かしましょう!
step
8ドライヤーで乾かす
最後にドライヤーで乾かしていきます。
ドライヤーのポイントはこんな感じです。
ドライヤーのポイント
- ブラッシングをしながらドライヤーをかけましょう
ドライヤーだけでは毛の根本まで乾かすのが難しいです。スリッカーブラシで毛の根本から毛先に向かってブラッシングしながらドライヤーをかけましょう。
- ドライヤーの風は地肌に当てるようにしましょう
毛先だけドライヤーの風を当てても乾きづらいです。毛をかき分けながら地肌にあて根元を乾かすように意識すると乾きやすいですよ。
- ワンちゃんが嫌がるときは部屋の角を使いましょう
大きな音などでドライヤーを嫌がるワンちゃんは結構います。そのときは部屋の角を使えば、逃げ場がなくなりドライヤーがやりやすくなります。
ドライヤーの乾かしが甘いと皮膚トラブルや毛玉の原因になります。
毛の根本まで完全に乾いたか、必ず確認するようにしましょう。
注意ポイント
ドライヤーで乾かす順番ですが、トリミングサロンでは見た目を整えやすくするため「頭」から乾かすところが多いです。しかし、自宅のシャンプーは時間がかかりがちなので「胴体」から乾かすのがオススメです。「胴体」は内臓が冷えてワンちゃんに負担がかかりやいため、早めに乾かしましょう!
犬の自宅のシャンプーはやった方がいいの?トリミングサロンではダメ?
ここまで、ワンちゃんの自宅のシャンプーのやり方を解説してきました。
この自宅のシャンプーのやり方を見て
「私には絶対無理!」
「やっぱり面倒くさい!」
という方は、素直にトリミングサロンに任せましょう。
無理して自宅でやらなくても、お金を払えばプロがやってくれますからね。
逆に
「これならできそう!」
「1回ぐらいやってみようかな!」
という方は安心してください。
文章だけ見ると難しく感じますが、慣れると1時間もかからずに終わらせることができます。
部分的なシャンプーなら15分程度で終わりますよ。
始めは誰でも初心者です。
最初は時間がかかって当たり前なので、少しづつ慣れていきましょうね!
「それでも自宅でのシャンプーが心配!」と言う方は、自宅のトリミングのメリットやデメリットを下の記事で詳しく解説しているので気になる方はどうぞ。
「自宅シャンプーのタイミングや頻度がわからない!」と言う方は下の記事でまとめてあるのでよかったら参考にしてください。
【初心者必見】愛犬の自宅でのシャンプー方法ガイドブックまとめ
以上が、「【初心者必見】愛犬の自宅でのシャンプー方法ガイドブック」の内容になります。
自宅のシャンプーは「道具を揃える」「やり方を覚えるのが大変」「手間がかかる」と思われていて敬遠されがちです。
しかし、愛犬が亡くなるまでの約15年間を一緒に過ごしていくことを考えると、自宅のシャンプーを覚えておいて損をすることはありません。
愛犬に必要以上の負担をかけてまでやる必要はないですが、ワンちゃんの「性格」「体調」「体質」などを考えて「うちの子なら大丈夫そうだな!」と思ったら、チャレンジしてみてくださいね。